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ウェブアクセシビリティー講座

ウェブアクセシビリティーへの取り組み

さらに理解を深めるために

ここまで読んでいただいた方には、ウェブアクセシビリティーの重要性について、少しは理解していただけたのではないかと思います。次なるステップは、さらに理解を深め、いかに実践に移していくか?という事になります。

ウェブアクセシビリティーについては、すでにかなり研究が進められており、その成果がウェブ上で公開されている事が多いです。いずれも優れたリソースですので、積極的に活用する事で、効率良く学習するための手助けになると思います。

WAI ウェブコンテンツアクセシビリティガイドライン1.0

1999年に、W3Cの下部組織であるWAI(Web Accessibility Initiative)によって勧告されたもので、ウェブアクセシビリティーに関するものとしては、最も有名かつ、優れたリソースといえます。

ウェブアクセシビリティーについて少しでも関心をもっているならば、最初に触れるリソースとしては最適です。

W3Cによる正式版はもちろん英語のバージョンですが、ウェブ上で公開されている日本語版もあります。翻訳についての注意点や、著作権上の取り扱いに関しては各リンク先を参照してください。

行政機関による取り組み

良い機会ですので、是非あなたの住んでいる町のウェブサイトを一度訪問してみて欲しいと思います。あなたの住んでいる町のホームページは、その町の住人であるあなたにとって、使いやすく(わかりやすく)デザインされていますか?

ウェブアクセシビリティーへの取り組みは、国や地方自治体によっても行われています。しかしながら、そのほとんどが、障害者や高齢者に対しての利用しやすさという、極めて限定的な意味にしか使われていないように思われます。

2004年の6月20日に、「高齢者・障害者等配慮設計指針-情報通信における機器、ソフトウェア及びサービス-第3部:ウェブコンテンツ」(JIS X 8341-3:2004)が発効します。これはウェブアクセシビリティのJIS規格化として、以前から報道されていたものです。この規格が発効されることにより、国の行政機関や地方自治体によって運営されているウェブサイトについても、ウェブアクセシビリティーの実践を促すものとして期待されています。

しかしながら、ウェブアクセシビリティーについて実践的な知識を得たいのであれば、これらの規格書に目を通すよりも、すでにウェブアクセシビリティーの実践に取り組んでいるウェブサイトの、先進事例をご覧いただく方が良いかもしれません。

島根県_Shimane Prefectural Government

島根県ホームページ

サイト運営のポリシーについては、島根県ホームページ作成ガイドラインにまとめられています。

その内容は、「利用者の環境・機能(端末やブラウザの種類、通信環境等)に関わらず、支障なく利用でき、かつ必要な情報が入手できるような作り方をする」という、きわめて明確なものです。

また取り組みの早さという点についても、もっと高く評価されてよいと思います。

民間企業による取り組み

ウェブアクセシビリティーへの取り組みに関しては、民間企業にとっても大変重要な課題となっています。

多くの企業にとって、アクセシビリティーの最先進国といえるアメリカ合衆国の市場や、国内においても高齢者の市場(シニアマーケット)は、大変重要です。

言うまでも無く、日本の全人口に占める高齢者人口の割合は、世界でもトップクラスなのですから・・・

とはいえ、ウェブの世界を技術分野で支えている情報技術分野のメーカーや、インターネットの世界が誕生する前から、高齢者や身体障害者向けの支援技術に取り組んでいた企業には、過去の成果に基づいた、貴重なノウハウの蓄積があります。

そのため民間企業が公表しているガイドラインには、実効性を重視した、非常に利用価値が高いものが多いと言えます。

富士通ウェブ・アクセシビリティ指針 - 日本語サイト向け

富士通株式会社
FUJITSUのアクセシビリティに対する考え方

FUJITUグループ全体のデザインポリシーである、ヒューマンセンタードデザインという考え方の中で、アクセシビリティの重要性が明確に記述されています。

アクセシビリティーを 環境、設備、機器、ソフトウェア、サービス等を障害者、高齢者等、様々な人々が利用しやすくしていこうという思想、及び、利用しやすさの度合いと定義し、実現のためのソリューションとして、富士通ウェブ・アクセシビリティ指針が公開されています。

富士通ウェブアクセシビリティー指針

49の項目が、3段階の優先度に分類され、それぞれの項目毎に解説事例と実装が設けられている。画像を用いた詳細な具体例や、技術的な解決方法の提示もされており、非常に利用価値の高いガイドラインになっています。

「バリアフリーの扉」アクセシビリティ・センター

日本アイ・ビー・エム株式会社

同社のウェブアクセシビリティーへの取り組みについては、「バリアフリーの扉」アクセシビリティ・センターに掲載されています。

障害者向けの支援技術の開発については、長期にわたる技術の蓄積を持ち、アクセシビリティーをテーマににしたフォーラムについても積極的に主催しています。

ウェブアクセシビリティーについては、10項目のチェックリストが同社のサイト上で、公開されています。

またウェブアクセシビリティーについて、ひとつの技術として認定し、ウェブアクセシビリティ認定アドバイザーなど、独自の認定資格試験を実施している点にも注目して欲しいと思います。

日立ウェブユニバーサルデザイン・ガイドライン

日立製作所株式会社
Webユニバーサルデザイン・ガイドライン

ユニバーサルデザインの定義を出発点として、アクセシビリティーの必要性が、インターネット利用者の推移等のデーター等も提示しながら、解説されています。

障害別のユーザー特性の分析や、支援技術についての簡単な解説や、用語集もつけられています。

もちろん上記の先進事例は、多くの取り組みの中の一例にすぎません。

ウェブアクセシビリティーに、積極的に活動を行っている、行政機関や民間企業・団体は、上記以外にも多数存在します。

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